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No. 25 支部企画:関西支部 (2009年11月10日)

カテゴリー: General
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★支部企画コーナー No. 25 関西支部
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☆支部研究部会紹介: 「早期英語教育研究部会」
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LET関西支部の早期英語教育研究部会は、2001年4月に発足しました。基本的な活動は、二ヶ月に一度開催される例会です。例会では主に、早期英語教育に関連する文献を輪読しています。本研究部会で最初に取り上げた文献は、フォスターの『子供は言語をどう獲得するのか』でした。しかし、この翻訳が難解で、原書で該当箇所を探しながら悪戦苦闘するありさまでした。この経験を生かして(?) それ以降は、次に挙げる洋書を輪読してきました。

The Primary English Teacher's Guide, Language and Literacy in the Early Years,Language Development and Education, Beginning Literacy with Language: YoungChildren Learning at Home and School.また、理論に偏らないようにするために、昨年度から Five-Minute Activities for YoungLearners を使った模擬授業も取り入れて、理論と実践のバランスをとるように心がけています。それから、研究部会員の間で有益な情報を共有することにも留意して、たとえば、会員による台湾の小学校とのテレビ会議の紹介や、アメリカの早期外国語教育事情の報告を行っています。

早期英語教育研究部会ではまた、研究部会活動を通して得られた知見や成果をLETに還元する意味で、LETの支部大会や全国大会でシンポジウムを開いてきました。2002年11月に広島で開催された支部大会では、「小学校における英語活動を巡る諸問題と今後の展望」、2005年10月に岡山で開催された支部大会では、現地の先生方と合同で「小・中連携の英語教育とその周辺」、そして2009年8月に神戸で開催された全国大会では、「新たに始まる小学校英語教育への提言」をそれぞれテーマとするシンポジウムを企画してきました。その他にも、早期英語教育研究部会の活動を通して築き上げてきた会員相互の関係を基に、有志でCognitiveand Language Development in Children の翻訳や、「小学校教員養成課程における教員のビリーフ形成」に関する科研応募に取り組んでいます。他方、本研究部会において、国内外の早期英語教育の専門家を招聘した講演会や小学校教員を対象としたセミナーの開催など、まだ実現できていないこともあります。今後、これらの実現を念頭におきながら、活動を続ける予定です。

最初は5人で始まったLET関西支部早期英語教育研究部会は、今では20人近くに上ります。その間、小学校学習指導要領の英語の扱いは、「総合的な学習の時間における国際理解教育の一環としての外国語活動」から「小学校の5・6年生を対象とした外国語活動」へと質的変化を遂げ、早期英語教育は一層注目されるようになってきています。このような流れの中で、本研究部会はこれから進む方向を探っていきます。それと同時に、これからも、特定の言語習得理論や発達理論に偏ることなく、早期英語教育に関わる様々な問題について自由に議論できる雰囲気を大切にしていきます。

報告: 井狩 幸男 (大阪市立大学)

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