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No. 46 支部企画:関東支部 (2011年10月10日)

カテゴリー: General
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■ No. 46 支部企画 関東支部
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LET関東支部 音声・映像研究研修部会
飛田ルミ(足利工業大学)

音声・映像研究研修部会では、これまで英語教育現場における様々
な視聴覚教材の活用方法、音声指導法、最新の音声指導教材などを
多岐にわたり、講師の先生方にご紹介して戴きました。前回は、見
上晃先生(拓殖大学)に、「私の発音ゼミ授業」というテーマのも
と、映画のアフレコを活用した音声指導方法についてご紹介戴きま
した。昨年度の部会については、支部便りをご参照ください
http://www.j-let.org/~shibudayori/46.pdf)。

次回は、湯舟英一先生(東洋大学)に講師をお願いして、「チャン
ク速読から速音読・シャドーイング活動へ -- ワーキングメモリを
有効に使う授業実践」というタイトルで部会を開催する予定です。
部会開催に先立ち、湯舟先生が発表内容の要約をお送り下さいまし
たのでご参照ください。

言語を理解し記憶するには、話しことば書きことばに関わらず、チャ
ンク(Chunk「塊」)を一つの総体(ゲシュタルト)として理解する
必要があります。さらにその意味の塊は、一定以上のスピードで理
解しないと真意が掴めません。今回は、英語教育における音声指導
について、「チャンク」と「ワーキングメモリ」の概念を中心に再
考したいと思います。その上で、4技能の具体的な指導方法とそれ
らの統合について考えてみたいと思います。

言語理解における処理単位とスピードの重要性は、人間のワーキン
グメモリ(WM、作動記憶)の性質に関係があります。ワーキングメ
モリは言語活動に関わらず、「広範な認知活動において認知的処理
と処理される情報の保持の両者に関与するシステム」と言えます。
ワーキングメモリは「脳のメモ帳」とも言われ、人間の長期記憶を
パソコンのハードディスクに喩えるなら、ワーキングメモリは文字
通り「メモリ」あるいはRAMに当たります。

ただし、人間のワーキングメモリは、覚えられる項目数とその保存
期間に限りがあります。具体的には「7±2」個のアイテム、または
時間的に3秒程度が限度です。ことばの場合、それを越える情報を
一度に提示されても正しく理解・記憶されないため、学習につなが
りません。よって、授業実践では、これらワーキングメモリの制約
を踏まえた指導を行うことで、より効果的な学習が期待されると考
えられます。部会当日は、これまでの実験授業や脳科学実験の結果
の一部もご紹介しながら、具体的指導例として、e-learningを取り
入れた音読、速音読、シャドーイング等の実践例やビデオ映像をご
紹介したいと思います。

部会開催日時、場所については、後日LET関東支部サイト部会紹介欄
に掲載致します(開催は12月を予定しております)。次回も多くの
皆様のご参加をお待ちしております。今後とも、会員の皆様のニー
ズに合った部会を開催したいと思っておりますので、ご意見、ご希
望をお気軽にお寄せ下さい。
また最後にこの場をお借りして、これまでご協力下さいました、講
師の先生方、賛助会員の皆様、歴代の部会担当者の皆様に心から感
謝申し上げます。

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